大豆イソフラボンの研究成果を世界に向けて発信 ―第8回 国際大豆シンポジウムで発表―
フジッコ株式会社(代表取締役社長 福井正一)は、大豆イソフラボンに関する共同研究成果について、11月9日(日)〜12日(水)、ヒルトン東京(4F菊の間)で開催される第8回国際大豆シンポジウムにおいて発表いたします。これまで当社では、大豆に含まれるイソフラボンの機能性について種々の研究を進めてきました。本シンポジウムでは、大豆のイソフラボン含量に関与する遺伝子領域の研究と、腸内細菌による大豆イソフラボンの代謝に関する研究の成果について、以下4題の発表を行います。
[発表テーマの概要(計4題)]
1.交雑近縁系統を使用した大豆種子中のイソフラボン含量に関与するゲノム領域の特定 (Specification of genomic regions associated with isoflavones content in soybean seeds using recombinant inbred lines.)
[共同研究者] ・京都大学大学院 農学研究科 育種学研究室 谷坂隆俊教授 ・長野県中信農業試験場 畑作育種部 矢ヶ崎和弘主任研究員
[要旨] 大豆種子中のイソフラボンの蓄積に関与する遺伝子を明らかすることは、イソフラボンを高含有する大豆品種の開発の効率化につながる。品種「Peking」と「タマホマレ」の交配から得られた94系統を、国内の3地点で栽培し、収穫種子のイソフラボン含量を測定すると同時に、DNAマーカーを用いて遺伝解析を行った。その結果、イソフラボン含量に関与する32のゲノム領域が検出され、このうち3領域は、3栽培地に共通して検出された。一般に、イソフラボン含量は、気温など栽培環境によって影響を受けることが知られているが、本研究で特定された3領域のDNAマーカーは、栽培環境によらずイソフラボンを高含有する品種の選抜育種に役立つと考えられる。
2.Nested PCR法によるヒト糞便中のエクオール産生菌Adlercreutzia equolifaciensの検出 (Detection of the equol−producing bacterium Adlercreutzia equolifaciens in human feces by nested PCR method.) [共同研究者] ・理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室 辨野義己室長 ・国立健康・栄養研究所 栄養疫学プログラム生体指標プロジェクト 石見佳子プロジェクトリーダー
[要旨] エクオールは、ヒトなどの哺乳動物において、大豆イソフラボンの一種であるダイゼインが腸内常在菌によって変換されてでき、もとのイソフラボンより女性ホルモン様作用や抗酸化作用が強いことが知られている。日本人の約50%程度がエクオール産生能を持つが、エクオール産生菌の分類や腸内での生態は明らかになっていなかった。今回、当社がヒトの腸内から分離し、新属・新種として提唱したAdlercreutzia equolifaciensを糞便中から検出する方法を開発した。52名の閉経後日本人女性のうち14名に本菌が検出され、そのうち10名にエクオール産生能が認められた。以上の結果から、ヒトの腸内常在菌であるA.equolifaciensがエクオール産生能に寄与していると考えられた。
3.ラット腸内細菌叢によるグリシテインからのエクオール産生(関連する2題を発表) ((1)Equol−production from glycitein by rat gut microflora.) ((2)Isolation and identification of equol−producing bacterial strains from rat feces.)
[共同研究者] ・静岡県立大学 薬学部 薬品資源学教室 石田均司講師
[要旨] (1)これまで、エクオールはダイゼインが腸内細菌に変換されてできると考えられてきた。今回、ラットを用いて、エクオールが大豆の胚軸に配糖体として多く含まれるグリシテインからも生成されることを明らかにした。 (2)ラット糞便からエクオール産生菌を分離した。遺伝子解析の結果、分離株はA.equolifaciensに同定された。さらに、分離株はダイゼインだけでなく、グリシテインのヒト腸内代謝物である6−ヒドロキシダイゼインをエクオールにまで変換することが明らかとなった。 以上の結果から、エクオールはA.equolifaciensの働きにより、ダイゼインからだけでなくグリシテインからも生成する可能性が考えられた。
[第8回 国際大豆シンポジウム概要] 本シンポジウムは、世界中の大豆関連の研究者・技術者が集まる重要な場となっており、日本で開催されるのは今回が初めてです。今回のメインテーマは、「健康増進、慢性疾患予防および治療における大豆の役割」であり、大豆を日常の食生活に取り入れている日本での研究成果は、大きな注目を集めると考えられます。 ・シンポジウム英語名:8th International Symposium on the Role of Soyin Health Promotion and Chronic Disease Prevention and Treatment ・開催期間:11月9日(日)〜12日(水) ・会場:ヒルトン東京 4F 菊の間
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テーマ:食と健康 - ジャンル:ヘルス・ダイエット
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