がんの勉強部屋☆
がんの最新情報から予防、医療情報まで科学的証拠に基づいた情報を集めます。バイオ系大学院生が知識を総動員しながら勉強中です
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脳腫瘍患者を対象にしたジクロロ酢酸の臨床試験が始まる
今年初めに一般市民の大きな関心を集めた抗癌化合物・ジクロロ酢酸(Dichloroacetate、sodium dichloroacetate、DCA)の臨床試験が始まります。

カナダの研究者等はDCAの臨床試験の実施許可をHealth Canadaに申請しており、このたび研究者等は試験実施の承認を得ました。

筆頭研究者のEvangelos Michelakis氏によると、既に倫理委員会の承認も得ており、試験はすぐに開始されます。

この試験を実施する研究チームは、この試験の実施費用として現在までに寄付として80万ドルを調達しました。

この試験では脳腫瘍患者50人においてDCAが評価されます。

BioToday

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血中に潜むがん細胞を分離する
循環腫瘍細胞(CTC)は、がん患者の血中に低濃度で認められ、転移がんの原因ではないかとみられている。新しいマイクロ流体チップは、この細胞を単離することができ、転移の診断にもその生物学的理解にも新たな可能性をもたらしている。

M Tonerらは、ミリリットル単位の全血試料からCTCをより分けることができるマイクロ流体チップを開発した。これまでにも、このようなラボチップ(lab-on-a-chip)装置はマイクロリットル単位の緩衝液試料での細胞選別に応用され、成功しているが、多量の未処理の全血にまでスケールアップすることは困難であった。Tonerらは、マイクロポストをがん細胞表面で過剰発現するタンパク質、上皮細胞接着分子(EpCAM)に対する抗体でコーティングしたチップを開発した。このマイクロポストは、Tonerらが計算した最適な速度でその合間を流れる試料から腫瘍細胞を隔離する。

Tonerらは、CTCチップを検査するため、量がわかっているがん細胞系を液体試料にスパイクする実験をいくつか実施した。最適な条件下ではCTCの65%が回収され、これは、がんの種類によって数桁は違ってくるEpCAMの発現レベルとは無関係であった。次に、実際の患者の血液試料で検査したところ、がん試料116個中115個からCTCが検出され、健常試料20個からは全く検出されなかった。CTC濃度は5〜1,281個/mLとばらつきがあり、前立腺がんのCTC濃度は限局がんも転移がんもほぼ同じであったのが興味深かった。

さらには、治療中の患者を対象に、チップから得られるCTC数によって腫瘍体積を予測できるかどうかが評価された。絶対的な腫瘍体積はCTC数とさほど相関していなかったが(患者間変動に影響を及ぼす因子が他にあったためとみられる)、CTC数の変化は腫瘍体積の変化の予測因子として妥当であった。

この新しく開発されたシステムには、未処理の全血試料が使え、感度も特異性も高いなど、重要な利点がいくつかある。なかでも、より分けた腫瘍細胞の純度および生存率が高いことは、その細胞を治療、基礎研究を問わず、あらゆる種類の分子技術で扱うことができ、重要である。

Nature Review cancer

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<順天堂医院>がんと向き合う「哲学」外来を開設
一人の人間として患者が医師と同じ「土俵」に立ち、家族や周囲の人々も含め、がんと共にどう生きるかを考え、語り合う場を目指す「がん哲学外来」が30日、順天堂大医学部付属順天堂医院(東京都文京区)に設置される。がんと正しく向き合う「心構え」を身につけてもらおうという国内では初の試みで無料。当面、1日4組約30分の予約診療でスタートするという。

 現在、がんは国民の2人に1人がなるとされる国民病。従来の病院の外来は、がんに限らず、病気の診断・治療が目的で、患者の日常生活や生き方についての相談をしにくいとの指摘があった。

 がん哲学外来は、長年、発がんの研究に携わってきた樋野興夫・同大医学部教授(病理・腫瘍(しゅよう)学)が担当する。樋野教授は医学的な研究にとどまらず、がんとは何かを考え続け、一般向けの講演会などで話す機会も多かった。さらに、「従来の医療に風穴を開けたい」との視点から、患者本位の新たな医療のモデルケースに取り組むことを計画、無料での外来開設にこぎつけた。国内外でもほかに例がない。

 「がん哲学」は、がんや、死という避けられない問題と向き合い、それぞれの生き方を見つけていく姿勢を指すという。樋野教授は「たった一つのがん細胞が増殖し、命をむしばむ病気を知ることは、社会のあり方や一人ひとりの生き方を考えることにつながる。この外来が、がんについて落ち着いて考える時間を過ごすきっかけになってほしい」と話す。

 当面、1組約30分を予定し、第1、第2水曜午前11時〜正午と午後1時半〜同2時半に、同医院がん治療センターで開く。「受診」は、事前申し込みが必要。申し込み、問い合わせは同センター(03・5802・8196)へ。

1月25日15時1分配信 毎日新聞


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「大腸がん」診断、病院で差…内視鏡治療で1〜42%
大腸のポリープなどを内視鏡で切除する治療で、切り取った組織ががんと診断される割合は、病院によって1〜42%と大差のあることが、読売新聞が全国の医療機関に行った調査で分かった。

 顕微鏡で検査を行う病理医によって判断が異なることなどが背景とみられ、医療機関により「がん」「良性」と診断が分かれ、誤診につながる恐れがある実態が浮かび上がった。

 調査は、日本消化器病学会と日本消化器外科学会の研修認定施設など1001施設を対象に、2006年に実施した大腸がん治療について、手術件数や内視鏡切除件数などを尋ね、467施設から回答を得た。内視鏡切除は、先端に小型カメラのついた管を肛門(こうもん)から入れ、病変部をつまみ取る治療だ。

1月7日9時59分配信 読売新聞


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<ピロリ菌>やっぱりがん誘発 北大がマウス実験で初証明
胃がんの原因とされるヘリコバクター・ピロリ菌が作り出す「CagA」と呼ばれるたんぱく質によって、がんが発症することを北海道大の畠山昌則教授(分子腫瘍(しゅよう)学)の研究チームがマウスを使った実験で証明した。ピロリ菌が直接、生物の体内でがんを引き起こすことを確かめたのは初めてだという。全米科学アカデミー紀要(電子版)に8日発表した。

 研究チームは、全身の細胞でCagAを作るよう、受精卵の段階で遺伝子操作したマウスを222匹作った。うち2匹は約1年半後には胃がんを、4匹は小腸がんを発症した。さらに、17匹が白血病などの血液がんを発症し、CagAが胃がん以外にも関係する可能性も浮かんだ。一方、通常のマウス100匹も観察を続けたが、がんは発症しなかった。

 実験では、マウスの体内で「SHP−2」という酵素に関係した酵素が異常に活性化していることも判明。一方、CagAとSHP−2が結合できないようにしたマウスでは、がんは発症しなかった。

 畠山教授は「ピロリ菌に感染した人すべてが胃がんになるわけではないが、除菌の有効性を示唆する結果だ。SHP−2を標的にした治療法の確立も求められる」と話した。

1月8日12時38分配信 毎日新聞


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緑茶、前立腺がん抑制か 5杯超で進行リスク半減 厚労省研究班が発表
緑茶を1日平均5杯以上飲む男性は、1杯未満の人に比べ、進行性の前立腺がんになるリスクが約半分になるとの疫学調査結果を、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)が19日、発表した。1杯は約150ccという。がんが前立腺内にとどまる「限局がん」については、緑茶飲用との関連はみられなかった。

 進行がんだけに影響した理由は不明だが、緑茶に含まれるカテキンという物質に、がんが広がるのに関係する物質を抑える効果があることも関係しているらしい。

 調査は岩手、大阪など全国9府県の40〜69歳の男性約5万人が対象。平均12年の追跡期間中に404人が前立腺がんになり、うち114人が前立腺を越えて広がる進行性がんだった。

 進行性前立腺がんになるリスクは、緑茶を飲む量が多い人ほど小さいという結果で、1日平均1杯未満の人のリスクを1とすると、5杯以上の人は0・52だった。

12月19日16時57分配信 産経新聞



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混合診療、全面解禁を提言へ=12月答申、規制改革会議
政府の規制改革会議(議長・草刈隆郎日本郵船会長)は15日、12月にまとめる予定の第二次答申の重点項目として、保険診療と保険外診療を併用できる「混合診療」の全面解禁を盛り込む方針を固めた。草刈議長が同日午前の記者会見で明らかにした。

11月15日15時1分配信 時事通信


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体内酵素に抗がん作用=新たな治療法に期待
主に人間の免疫系細胞に発現するたんぱく質分解酵素「カテプシンE」が、がん細胞の増殖や転移を抑える機能を持つことを、九州大大学院歯学研究院の山本健二教授らの研究グループが発見した。山本教授は「がんの新たな治療法の開発につながることが期待される」としている。
 研究グループは、ヒトがん細胞を移植した実験用マウスのがん組織にカテプシンEを注入し、細胞に対してどう作用するかを調べた。その結果、カテプシンEは正常な細胞に影響を与えずに、がん細胞のみを死なせることが分かった。
 また、カテプシンEを取り除いたマウス、通常のマウス、カテプシンEを過剰にしたマウスの3種類を比較したところ、過剰にしたマウスほど、がんの増殖、転移に強い抵抗を示し、生存率が高いことも突き止めた。 

11月8日15時1分配信 時事通信

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「混合診療」禁止は違法、東京地裁が国側敗訴の判決
健康保険が使える診療(保険診療)に上乗せして保険外の診療(自由診療)を受けた場合、保険診療分まで全額患者負担になるのは不当だとして、神奈川県内のがん患者が、国を相手取り、保険を受ける権利があることの確認を求めた訴訟の判決が7日、東京地裁であった。

 定塚誠裁判長は、保険診療と自由診療を併用する「混合診療」を原則禁止している国の政策について、「混合診療を禁止する法的な根拠はない」と述べ、原告に保険診療分の受給権があることを認め、国側敗訴の判決を言い渡した。

 日本の健康保険制度の前提となってきた混合診療の原則禁止を違法とした初めての司法判断で、厚生労働省は法改正を含め保険制度の見直しを迫られそうだ。

11月7日16時6分配信 読売新聞


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「がんワクチン」実用化前進、がんセンターが臨床試験へ
国立がんセンター中央病院(東京都中央区)が、治療の難しいすい臓がん、胆道がん患者を対象に「がんワクチン」の臨床試験に着手することが1日わかった。

 自らの免疫機能を高め、がん細胞を退治する、がんワクチンは、副作用の少ない第4の治療法として国内の大学で臨床試験が行われているが、実用化は足踏みしている。がん治療・研究の拠点である同センターが臨床試験に乗り出すことで、実用化に向けて前進すると期待される。

 臨床試験は、病状が進行し、手術が適さないすい臓、胆道のがん患者十数人を予定。どちらも早期発見が難しいがんだ。

 ワクチンには、正常細胞にはなく、がん細胞の表面にある「WT1」というたんぱくのかけら(ペプチド)を利用。体内に入ると、がん細胞だけを直接攻撃する免疫細胞(キラーT細胞)を増やす作用がある。年内にも臨床試験を始める予定で、2週に1回ずつ2か月間、両肩や腹部など6か所に注射。抗がん剤も投与する。

11月1日15時52分配信 読売新聞


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中皮腫に大腸がん薬有効 金沢大、動物実験で確認
アスベスト(石綿)吸引などで起こるとされる悪性胸膜中皮腫の
治療に、大腸がん治療薬として今年承認された「アバスチン」(一
般名ベバシズマブ)が有効とみられることを、矢野聖二(やの・せ
いじ)金沢大がん研究所教授(腫瘍(しゅよう)内科)らのチーム
が、動物実験で16日までに突き止めた。10月に横浜市で開かれ
る日本癌学会で発表する。

 アバスチンは、がんに栄養を供給する腫瘍血管の形成に欠かせな
い、血管内皮増殖因子(VEGF)の働きを阻害し、がんを「兵糧
攻め」にする働きがある。

 中皮腫はがんの一種で、胸の痛みや呼吸困難を伴う。治療薬とし
て「アリムタ」(一般名ペメトレキセド)が今年承認されたが、効
果は限定的とされ、新たな治療法が模索されている。

 肺に胸水がたまるタイプの中皮腫の細胞を移植したマウスにアバ
スチンを投与する実験では、中皮腫の増殖や胸水を抑える効果がみ
られた。薬を与えないマウスが移植後35日で死んだのに対し、ア
リムタでは45日、アバスチンでは55日まで延命。両薬剤を併用
した場合は65日まで延命できた。

 さらにチームは、中皮腫細胞の表面で、増殖や転移にかかわる受
容体を特定。矢野教授は「この受容体の働きを阻害する薬剤を併用
すれば、さらに高い治療効果が期待できる」としている。[共同通
信]

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中外製薬、肺がん治療薬の承認取得
中外製薬は非小細胞肺がん治療薬「タルセバ」の承認を取得したと発表した。タルセバはがんの増殖を促す信号が細胞内で伝わるのを阻害し、がん細胞の成長を止める。海外ではロシュグループが80カ国以上で承認を取得しており、2006年の売上高は8億1300万スイスフランだった。
 一方で、臨床試験(治験)で間質性肺炎などの副作用が報告されたことを受けて、発売後、使用成績を調査することが義務づけられた。タルセバを扱うのは当面、適正使用を理解し、調査に協力できる医療機関に限られる。


[2007年10月24日/日経産業新聞]

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コーヒーを飲むとがんのリスクが下がる?
コーヒーのぬくもりが恋しい季節。コーヒーはカフェインが頭を刺激する働きが知られているが、最近は別の面でも健康との関係が指摘され始めた。がんだ。コーヒーをよく飲む人は膵臓や腸、肝臓のがんにかかりにくい傾向があるという調査結果が最近相次いで発表され、「眠気覚まし」以外の作用が注目を浴びている。


 コーヒーを多く飲む男性ほど、膵臓(すいぞう)がんになる確率が低い−−。厚生労働省の研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)が日本がん学会で発表した調査結果だ。


 具体的にはコーヒーを1日1〜2杯以上飲む男性は、膵臓がんにかかるリスクが、ほとんど飲まないグループより低かった。1日3杯飲む男性の危険度はさらに低かった。この結果から見る限りでは、コーヒーをよく飲む男性ほど、危険度が下がる傾向がうかがえる。


 40〜69歳の男女約10万人を対象にした大規模な調査の結果だ。コーヒーを1日に3杯以上飲む人、1〜2杯の人、1杯未満の人、ほとんど飲まない人の4グループに分けて調べた。平均約11年にもわたる追跡調査の期間中に膵臓がんになった人のコーヒー摂取量との関係を分析した結果だ。


 誤解のないように書き添えるが、この調査結果はコーヒーががん抑制効果をはっきり持つと示しているわけではなく、コーヒーのどの成分ががんリスクと関係しているかを明示してもいない。「コーヒー=がん抑制」と直結して考えるのはいささか早とちりだろう。



本格的なコーヒーのいれ方を学ぶ人も増えてきた


 厚労省研究班の別の調査では、コーヒーを1日に3杯以上飲む女性は、ほとんど飲まない人に比べ、結腸がんにかかるリスクが約半分に下がるという結果が出ている。女性で結腸がんができるリスクは、1日に3杯以上飲む人の方が、ほとんど飲まない人と比べて56%低かった。男性には顕著な関係性は見付からなかった。男性は喫煙や飲酒といった、コーヒー以外の要因が大腸がんの発症と関係している可能性があるという。


 コーヒーを1日に5杯以上飲む人は、ほとんど飲まない人に比べ、肝臓がんの発病率が約4分の1に低下するというデータも、厚労省の研究班がまとめた調査結果だ。ほとんど飲まない人の発病率を「1」とすると、毎日1〜2杯飲む人は0.52、3〜4杯は0.48、5杯以上は0.24となり、調査の範囲では「多く飲む方が発病しにくい」という傾向が見られた。数字を仮にそのまま当てはめれば、コーヒーを毎日1杯以上飲む人は肝がんにかかるリスクが半減していることになる。


 コーヒーを飲む人に肝臓がんリスクが下がる傾向があるという調査結果は、その前に東北大学の研究チームも発表している。この調査では、コーヒーを1日に平均1杯以上飲む人が肝臓がんになる危険性は、全く飲まない人の6割程度という数字が出た。



精神面でのリラックス効果は多くの人が認めるところ


 これら2つの調査結果も、コーヒーのどの成分が直接的にそれぞれのがん防止に効果を発揮するのかを明らかにはしていない。統計的に見て因果関係がうかがえるという程度の分析であり、「コーヒーが○○に効く」という短絡的な思いこみは禁物だ。


 コーヒーには健康上のマイナス面もある。カフェインは交感神経の働きを活発にするので、血圧や脈拍が上がりやすくなる。血管系の重い病気を患っている人は避けるのが望ましい。妊娠中の女性も飲み過ぎは禁物だ。もちろん、眠気を抑える働きがあるので、不眠を誘うおそれもある。




手軽に飲めるチルドカップ・タイプの商品が市民権を得た

 全日本コーヒー協会のサイトでは、ほかにも、心臓の拍動を高めて血流を良くする効果や、腎臓の働きを活発にして、老廃物の排泄を進める作用、二日酔いに伴う頭痛を和らげるメリットなどが紹介されている。しかし、ストレスの多い現代人にとってやはり一番ありがたいのは、コーヒーの香りがもたらすリラックス効果だろう。ストレスはあらゆる病を助長する源。ふくよかな香りとまろやかな味わいでストレスから解放される一瞬は万薬にも代え難い。


 調査会社のエルゴ・ブレインズが実施したアンケート調査によれば、コーヒーを飲む頻度は「1日に2杯以上」が48%だった。「1日に2杯以上」の割合は、年代別では50代以上が61%で最も高い。次いで40代の54.9%。年代が上がるにつれて、コーヒーを「1日に2杯以上」飲む割合が高くなる傾向が見られ、「大人ほどコーヒーを飲む」傾向が見て取れる。

日本経済新聞

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アガリクスの臨床試験が行われる
金大大学院医学系研究科臨床研究開発補完代替医療学講座の大野智特任准教授は今月下旬から、がんに効くとされる健康食品アガリクスについて、公的研究費を用いた臨床試験を国内で初めて開始する。キノコの一種アガリクスはがん患者の利用頻度が高いが、がんの予防・治療効果を科学的に証明した報告は今までほとんどなく、この臨床試験でアガリクスの安全性や抗がん作用の効能が明らかになると期待される。
 臨床試験は、厚生労働省がん研究助成金「がんの代替療法の科学的検証と臨床応用に関する研究」の一環で、金大附属病院と四国がんセンター(愛媛県)との共同研究として行われる。

 がんと診断され、治療を終えて経過観察中の人を対象に、患者を三グループに分け、動物実験などで安全性が確認されている市販のアガリクス製品を一日一包(一・八グラム)から三包、六カ月間摂取し続けてもらう。二カ月ごとに採血し、肝臓や腎臓への副作用および免疫機能や生活状況への影響を調べる。

 この試験で人に対するアガリクス製品の安全性が確認できれば、がんへの有効性を調べる次段階の試験へ進む予定である。

 国内では多くのがん患者がアガリクスやプロポリスといった健康食品を利用している。厚労省研究班が二〇〇五年に発表した調査結果では、健康食品や栄養補助食品のサプリメント、漢方、鍼灸などの補完代替医療を利用しているがん患者は全体の45%に上り、そのうち約六割はアガリクス製品を摂取していた。

 医療関係者によると、患者の多くは健康食品にがんの進行抑制効果を期待して利用しているが、臨床データがないため、がんに対する正確な効果などは分からないのが実情という。

 大野特任准教授は国内初の臨床試験について「アガリクスの正確な情報が少ない現状で安全性や有効性を確かめることは非常に有意義だ」と話し、試験に参加する患者約九十人を募集している。問い合わせは金大大学院医学系研究科臨床研究開発補完代替医療学講座=076(265)2147=まで。

 アガリクス ハラタケ科に属するブラジル原産のキノコで、和名はカワリハラタケ。日本では人工栽培されている。1980年代にがん抑制作用が動物実験などで報告されてから、人での抗がん効果に期待が寄せられ、キノコの全体や一部を原料にした粉末や顆粒、錠剤などの製品が「抗がん作用がある」「免疫力を高める」などとされて健康食品として販売されている。

北国新聞


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免疫のブレーキ外す がんに新治療法の可能性も
リンパ球の一種で、さまざまな免疫反応を抑制する「制御性T細
胞」の目印となる特有のタンパク質を、坂口志文(さかぐち・しも
ん)京都大教授(免疫学)らが見つけた。このリンパ球を減らす抗
体を特定、がんを攻撃する免疫力が強まる可能性があるとしている。
研究結果を米科学誌イミュニティーに6日、発表した。

 新たながん治療法につながる可能性があるが、現在はマウス実験
の段階で、坂口教授は「人に応用できるかどうかが、今後の課題
だ」と話している。

 制御性T細胞は、アレルギーなどの過剰な免疫反応を抑制する一
方、有益な免疫反応も抑えている。

 坂口教授らは、マウスの研究で、制御性T細胞に「4型葉酸受容
体(FR4)」というタンパク質があり、それに対する抗体と反応
することを見つけた。マウスの細胞を使った実験では、抗体によっ
て制御性T細胞は4分の1に減少した。

 がんのモデルマウスにこの抗体を投与すると生存率が上昇。制御
性T細胞が減ってがんへの免疫が強まったと考えられるという。
[共同通信]

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カプセルで身体の負担軽減 京都市立病院、前立腺がん治療充実へ
京都市立病院(中京区)は、がん治療の充実を図るため、微量の放射線を出す小さなカプセルを前立腺に挿入する前立腺がん向けの「密封小線源治療」を今秋から新たに導入する。これにより、がんの放射線治療では、すでに実施している「腔(くう)内照射」と2つの治療が受けられる市内初の医療機関となる。

 前立腺がんは、脂肪分の多い食事などが原因となり、中高年男性に増えている。市立病院でも2002年度30人だった患者数が、05年度には約3倍の97人に急増している。

 密封小線源治療は、毎日位置が変化する前立腺の中に線源が長期間とどまり、確実に照射できる効果的な治療法。摘出手術などと比べ身体的負担も軽く、副作用も少ないとされる。市立病院は6月に文部科学省に導入を申請し、7月に許可を受けた。

 京都市内での密封小線源治療の導入は、05年の京都府立医科大学病院(上京区)に次いで2番目。食道などに小型の線源を1日だけ挿入する「腔内照射」も03年から導入しており、密封小線源と腔内照射の2つの放射線治療が可能になる。

 現在は医師や看護師、技師が密封小線源治療の機器操作やシミュレーションに取り組んでおり、実際に患者が治療を受けられるのは今秋以降となる。

 同病院は「患者の選択肢が増え、より適切な治療が行える」としている。

 ■密封小線源治療 微量の放射線を出す「ヨウ素125」が入った直径0・8ミリ、長さ4・5ミリ程度の小型の円筒を50−100個、専用の機器で前立腺に挿入して留置する。転移のない早期の前立腺がんに適用する。

京都新聞

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がんの悩み 出張相談応じます
生命保険会社と静岡がんセンター協力
 がんの悩み相談にうかがいます――。東京海上日動あんしん生命保険と静岡県立静岡がんセンターは、がん患者宅に専門スタッフが出向き、治療の悩みや日常生活の相談に応じるコンシェルジュ(出張相談・情報提供)サービスを今年度内に始める。

 高齢者や体が不自由な人など、気軽に医療機関に行けない患者らの相談を受け、精神的な不安を和らげるのが狙い。静岡県内で始め、順次、全国に広げる。

 静岡がんセンター内にある相談窓口「よろず相談」には、「告知の時に気が動転した」などの理由で、医師から受けた説明を再度求めたり、治療後の日常生活の不安を訴えたりする例が多いという。このため、同センターが、全国に代理店を持つ東京海上日動あんしん生命保険に出張サービスの実施を打診した。

 専門スタッフは、同社関連会社の社員らで、同センターと共同でスタッフの育成プログラムを作成する。

 「大腸がんで人工肛門になったら、家庭でどう過ごせばいいか」といった日常生活の不安や医療費、福祉機器の貸与についてなど、医師には聞きにくい相談に対応できるようにする。

 当初は同社のがん保険の加入者が対象だが、保険加入者以外へのサービスも今後、検討する。

(2007年8月13日 読売新聞)

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がんのタイプ、色分けして診断=マルチカラーの蛍光薬開発−米国立研究所チーム
がん細胞やリンパ節に取り込まれ、さまざまな色で光る蛍光薬剤の開発に、米国立がん研究所(NCI)の小林久隆主任研究員らのチームが11日までに成功した。がんのタイプによって光る色を変えることができ、最適な治療法の選択などに応用できそうだ。9月の米分子イメージング学会で発表する。
 研究チームは、体内で動きやすいナノ(ナノは10億分の1)サイズの有機化合物に、わずかに構造を変えた蛍光色素をつけ、同一の物質でありながら異なる色で光る化合物を5つ作り出した。
 ただし、当てる光の波長もそれぞれ微妙に変える必要があるため、画像機器メーカーとの共同研究により、近赤外線エコーで1度に多色の画像を得られる撮影法を開発した。
 この化合物をマウスのあごや耳など5カ所に注射すると、リンパ液に乗ってリンパ節に集まり、5色に光る様子が観察できた。

時事通信

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ホルモン治療 副作用に悩む
「ホルモン治療の副作用が、こんなにツライとは思わなかった」「抗がん剤の副作用に比べ軽視されがちで、主治医にも家族にも理解されない」――。

 今月4日、横浜市内で行われた「かながわ乳がん市民フォーラム」。シンポジウム「ホルモンでゆれる術後のこころとからだ」で、事前アンケートに回答した患者433人の、こうした声が紹介された。

 私もシンポに参加し、それぞれの意見に「そう、そう」とうなずきながら聞いていた。私自身も、ホルモン治療の副作用に悩まされている一人だからだ。

 女性ホルモン「エストロゲン(ER)」を栄養にして増殖するタイプの乳がんでは、ERが体内で作られないようにする薬等で、がん細胞を兵糧攻めにする。これがホルモン治療で、私も3年半ほど前、抗がん剤治療の後に始めた。その際、主治医に「抗がん剤に比べ、副作用も少なくラクですから」などと言われたのを覚えている。

 だが、ラクではなかった。確かに、激しい吐き気や脱毛はない。しかし、薬のせいで更年期状態になり、すぐに、ほてり・のぼせと、発汗に悩まされた。取材中、急に汗が噴き出し全身ビショぬれになったこともある。数か月で6キロ太った。うつ症状で引きこもりを経験し、カウンセリングも受けた。疲れやすく、頭がしびれるように重くて集中力が続かなくなったのには困った。ERは物忘れや認知症にも関係するとされ、標準的には5年間とされるホルモン治療を終えれば、元に戻るか、今も不安を感じている。

 同シンポのアンケートでも、一番困った副作用は〈1〉ほてり・のぼせ〈2〉発汗〈3〉関節のこわばり〈4〉関節痛〈5〉うつ状態。副作用がひどく治療を中断・中止した人が16%いた。中には、副作用で「性的興味が薄れ、夫婦生活に影響を感じた」などの悩みもあり、「男性医師には相談しにくいので、看護師と連携した対応を」「つらい症状を訴えても“年のせい”で済まされた」という声も多かった。

 同シンポ企画者の一人で、乳腺外科医の清水哲・三宿病院長は、「調査から分かるように、多くの患者が長期間のホルモン治療で副作用に悩んでいることを、医師も家族も理解する必要がある」と強調する。

 周囲に理解されず独りで悩むことほど、つらいことはない。実際、副作用の症状をなくす決定打はないそうだが、今回、多くの患者と悩みを共有でき、「私だけじゃない」と、胸のつかえが少し下りたように感じた。

(2007年8月10日 読売新聞)

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がん医療の専門家養成 北大、札医大、旭医大、道医療大が連携してコース
北大、札医大、旭医大、道医療大が本年度から、協力してがん治療専門の医療者の育成を始める。年間一万五千人ががんで亡くなる道内は、がん医療の専門家が少ない。二〇○八年四月に各大学院に養成コースを設け、単位を互換するなど“オール北海道”で対策に乗り出す。

 文部科学省が、質の高いがん専門医などの養成プログラムを支援する「がんプロフェッショナル養成プラン」に七月末、四大学の共同提案が選ばれた。支援は○七年度から五年間、補助金は年間一億円以内。

 計画によると、医師養成は三コース。抗がん剤治療に精通した「がん薬物療法専門医」と、放射線治療専門の「放射線腫瘍(しゅよう)医」を目指すコースを北大、札医大、旭医大にそれぞれ開設。緩和医療のコースは札医大に設ける。

 医師以外の養成コースは、がん専門看護師を既設の道医療大に加えて旭医大に、がん専門薬剤師を北大と道医療大に、放射線治療を支える医学物理士と品質管理士を北大と札医大に、それぞれ設ける。他の大学院で取得した単位は所属大学院の単位に振り替えられる。

 一方、より高度な医療技術や理論を身につけるために、医師らを国立がんセンター中央病院(東京)で一定期間研修させる態勢づくりなどを今秋以降、整備する。

 道内のがん治療の専門家は、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医が三人(全国百二十六人)、日本放射線腫瘍学会認定医三十三人(同五百四十二人)などと少ない。

 札医大の今井浩三学長は「道民も二人に一人は将来、がんになる。的確ながん診療が受けられるための医療スタッフをつくる基盤ができた。数年後には、大きな力になるはず」と話している。

北海道新聞

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中四国8大学26病院 がん専門医養成へ連携
岡山大が中心となり、中四国の大学とがん診療連携拠点病院が国公私立の枠を超えてがん治療に携わる医師らを養成する連合組織「中国・四国がんコンソーシアム」が9月に発足する。化学療法や緩和医療など各拠点病院で不足している分野を補い合って人材を育て、配置することで、患者がどの地域で受診しても高レベルの治療が受けられる体制づくりを目指す。同様の組織としては全国最大規模となる。

 がん対策基本法 全国どこでも質の高い治療を受けられる体制づくりを目指し、2007年4月施行。医療機関の整備や人材の育成で、医療や情報の地域格差を是正するのが大きな柱。同法に基づき、10年以内に75歳未満のがん死亡率を20%減らすことなどを柱とする「がん対策推進基本計画」が6月に閣議決定された。各都道府県は来春までに地域の実情に応じた計画づくりを進める。

 がん診療連携拠点病院 医師や設備など専門的ながん医療が提供できる体制が整い、患者の相談に応じる部門や緩和ケアチームが設置されているなどの要件を満たした施設。2007年1月末現在、286病院が厚生労働省から指定されている。

 同コンソーシアムは岡山大、川崎医科大、香川大など6県8大学と、岡山済生会総合病院(岡山市)広島市民病院(広島市)香川県立中央病院(高松市)など9県26がん診療連携拠点病院で構成する。

 がん薬物療法専門医、放射線治療医、緩和医療医、腫瘍(しゅよう)外科医のほか、がん専門の薬剤師や看護師など8つの養成コースを設定し、大学ごとに2〜8コースを設置。学生(院生)には大学間の単位互換や教員の交換で臨床・研究科目をバランス良く習得させるほか、地域にあるがん診療連携拠点病院の中堅医師を受け入れ、最新の医療知識と技術を学ばせる。


山陽新聞(2007年8月10日掲載)

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【文科省】がん養成プラン「6大学連携オンコロジーチーム養成プラン」−近大中心に6大学が取り組む
大阪と兵庫の医療系6大学が連携して取り組む「6大学連携オンコロジーチーム養成プラン」に関するプレスセミナーが7日、大阪市内で開かれた。同プランは、各大学の大学院に2008年度から各種コースを新設し、癌を専門とする医師、看護師、薬剤師、医学物理士の育成を進めるもの。社会人を中心に年間45人前後を受け入れる。癌専門薬剤師コースは近畿大学、神戸大学に設置され、修士課程4人、博士課程2人を養成する計画だ。取り組みは、文部科学省が推進する「がんプロフェッショナル養成プラン」の一環。同プランには全国で18件が選定されている。

 連携するのは近畿大学、神戸大学、兵庫医科大学、大阪市立大学、大阪府立大学、神戸市看護大学の6大学。医学・看護学・薬学系大学院に、癌薬物療法専門医(博士課程4年、定員合計約20人)、放射線腫瘍専門医(博士課程4年、8人)、癌看護専門看護師(修士課程2年、5〜9人)、癌専門薬剤師(修士課程2年と博士課程3年、6人)、医学物理士(修士課程2年と博士課程4年、4人)を養成する各コースが設けられる。このほか、癌診療に関わる各医療職の生涯教育などを目的としたインテンシブコースも設置される。

 チーム医療を指向した教育体系が同プランの特徴だ。各コースの多職種が1カ所で共に学ぶ「共通特論」や、各大学間での単位互換などを通じ、共通したプログラムで教育が展開される。「教育の段階から多職種で同じ教育を受けることが、将来のチーム医療の原型になっていく」と中川和彦氏(近畿大腫瘍内科教授)は説明した。近畿、大阪エリアの各大学が不足する部分を補いながら教育的な人材を結集し、質の高いプログラムを作ることができたという。

 実習は、4大学の附属病院、近畿4府県の癌診療連携拠点病院12施設、国立がんセンター東病院の計17施設で行われる。各施設には、包括的に癌を診療する体系が構築されつつあり、その診療に参加してチーム医療を体験しながら、癌分野の臨床的な知識や技術を吸収し専門性を高める仕組みだ。

薬事日報

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膵癌(がん)の早期診断を可能にする新検査法
早期の膵癌(がん)を安全かつ正確に検知できる可能性が小規模予備研究で示され、医学誌「Clinical Cancer Research」8月1日号で報告された。内視鏡生検により採取した十二指腸の細胞を、光散乱を用いて検査すると、膵癌がある場合とない場合では、違った散乱効果を示すという。
 研究を率いた米ノースウェスタン大学(イリノイ州エバンストン)のVadim Backman氏は、この方法によって、膵癌の家族歴をもつ患者がリスクなしに毎年検査を受けることができるようになる可能性もあると述べている。膵癌アクションネットワーク(PanCAN)のJulie Fleshman氏も、さらに詳しい研究が必要であるとしつつも、この検査が患者にとって重要なツールとなる可能性に期待を示している。

 オペラ界の大スター、ルチアーノ・パヴァロッティ氏が現在闘病していることでも知られる膵癌は、症状が現れたときにはすでに他の臓器に転移していることが多く、5年生存率は5%未満、3人に1人は診断から1年以内に死亡する恐ろしい疾患である。スキャン技術では早期の膵癌を発見できない上、生検や穿刺(せんし)などの侵襲性の高い検査では重篤な合併症を来すリスクが20%以上もあり、扱いが極めて難しい臓器であるとされる。

 研究チームは、光拡散による技術を用いて、直腸生検で採取した検体から隣接する結腸の早期癌を検知できることをすでに突き止めていた。このことから、膵臓のすぐ近くに位置し、生検採取の容易な十二指腸に着目。51人の被験者から、内視鏡生検により十二指腸の組織を採取した。被験者の一部は、さまざまな病期の膵癌をすでにもつ患者である。採取した細胞に、2種類の光拡散検査を実施した結果、早期および後期の膵癌を100%検知することができた。数例の偽陽性があったが、これが単なる間違いなのか、将来その被験者が膵癌を発症するリスクが高いことを示すものなのかはわかっていない。

 Backman氏らは、この検査はあくまでも膵癌の家族歴をもつ人を対象とするものだと強調している。女性のマンモグラム(乳房X線検査)や男性のPSA(前立腺特異抗原)検査にように広く一般に実施できる膵癌検査の実現はまだ遠いとFleshman氏はいう。Backman氏のチームは、この光散乱検査についてすでに200人以上を対象とする大規模試験に取り組んでいる。膵癌とその他の良性疾患を鑑別する上での有用性を検討するほか、家族歴のある人とない人の比較も行う予定だという。Fleshman氏は、この検査の可能性に大きな期待を寄せる一方で、膵癌研究にはさらに多額の費用が必要である点を指摘している。

[2007年8月1日/HealthDay News]




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メディネット、膵がん対象に化学療法と免疫細胞療法との併用治療に係る臨床研究を開始
膵がんに関する臨床研究、探索的フェーズから検証的フェーズへ進展
−メディネット及び名古屋大学、瀬田クリニック新横浜による共同臨床研究−


 株式会社メディネットは、平成19年8月9日、国立大学法人名古屋大学医学部附属病院光学医療診療部(名古屋市昭和区、部長:後藤 秀実)、及び医療法人社団 滉志会 瀬田クリニック新横浜(i)(横浜市港北区、院長:金子 亨)と共同で、切除不能局所進行膵がんを対象とする化学療法と免疫細胞療法(ii)との併用治療に係る臨床研究を開始しましたのでお知らせいたします。

 膵がんは、予後が極めて不良であることで知られており、特に切除不能症例の場合、5年生存率はほぼ0%と推計されています。これに対して、2005年6月から2007年3月に名古屋大学医学部附属病院と瀬田クリニック新横浜によって実施された切除不能局所進行膵がんを対象とする化学療法と免疫細胞療法を併用した臨床研究では、5症例のうち1例で部分奏効(iii)、2例で長期不変(iv)がみられるとともに、5例中4例で1年を超える生存(v)が確認されました。

 以上のような有効性を示唆する結果が得られたことを受け、探索的フェーズを終え、臨床応用に向けた検証的フェーズへと移行します。この度3者が実施する共同臨床研究は、前回と同様、膵がんに対する第一選択薬であるゲムシタビンを静脈内に投与した上で、超音波内視鏡ガイド下での未熟樹状細胞(vi)の腫瘍内局所投与と、活性化自己リンパ球(CD3−LAK)(vii)の静脈内投与を行なうプロトコルで実施し、症例をさらに集積することで本治療法の有用性をより明確なものとしてまいります。

 メディネットは、同社が保有する免疫細胞療法に係る各種データの提供及び臨床研究から得られるデータの解析等の役割を担い、本共同臨床研究に参加いたします。本共同臨床研究を通じて、メディネットが保有する技術の臨床エビデンス強化を図るとともに、切除不能局所進行性膵がんに対する新たな治療プロトコルが確立されることを期待しております。

以 上


(i) 瀬田クリニック新横浜
 旧 新横浜メディカルクリニック。平成19年7月1日に名称変更。

(ii) 免疫細胞療法
 患者自身の血液から免疫細胞(リンパ球等)を取り出し、体外で薬剤を用いて活性化・大量増殖させた上で、再び患者の体内に戻すことを繰り返し、免疫細胞の働きを人為的に大幅に強め、力のバランスを免疫の方に傾けることによって、異常細胞(がん細胞)を排除する治療法。自己の細胞を用いるため、本質的に副作用がなく、入院の必要がない外来での治療が可能であり、患者QOLを高く保てるなどの特徴がある。

(iii) 部分奏効
 画像診断により腫瘍の大きさを測定し、断面積が半分以下に小さくなった場合。

(iv) 長期不変
 画像診断により腫瘍の大きさを測定し、不変(大きさが断面積として半分以下に小さくなっていないが、25%以上の増加もしていない)の状態が6ヶ月以上継続した場合。

(v) 膵がんにおける生存期間
 膵臓の頭部に発生した癌273例の1年後の生存率は9%、体尾部に発生した癌149例では12%であったとの報告がある(追跡期間:1968年1月〜1994年12月)。また、ゲムシタビンを用いて海外で行われた臨床試験において、ゲムシタビンが投与された場合(評価対象例63例)、生存期間の中央値は5.7ヶ月で、1年後の生存率は18%であったとの報告がある。

(vi) 未熟樹状細胞
 抗原提示細胞として機能する樹状細胞には未熟と成熟の段階があり、未熟の状態では貪食能が高いが抗原提示能は低く、成熟した状態では貪食能は低いが抗原提示能は高いと言われている。
 本臨床研究では、未熟樹状細胞の感作に、CTL誘導能の向上が期待できるゾレドロン酸を用いる。

(vii) 活性化自己リンパ球(CD3−LAK)
 免疫反応の中心となるリンパ球を患者自身の血液中から取り出し、体外で培養しながら増殖・活性化させたもの。免疫細胞療法においては、末梢血リンパ球にインターロイキン2とともに抗CD3 抗体により刺激を与えて増殖、活性化させて患者の体内に戻し、治療に用いる。



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葉酸の高摂取と、閉経後の女性の乳がんリスクの低下には関連がある
50歳以上の11699人の女性に対して、平均9.5年間食事歴を調べた。
追跡調査後には、392人が侵襲性乳がんに罹った。
その結果をまとめると、葉酸の高摂取は、閉経後女性の乳がんリスクの低下と関連が示唆された。

出典
High folate intake is associated with lower breast cancer incidence in postmenopausal women in the Malmö Diet and Cancer cohort
Ulrika Ericson, Emily Sonestedt, Bo Gullberg, Håkan Olsson, and Elisabet Wirfält
Am J Clin Nutr 2007;86 434-443
http://www.ajcn.org/cgi/content/abstract/86/2/434

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アフリカ系アメリカ人女性およびヒスパニック系女性に多く発症するトリプルネガティブ乳癌
化学療法の対象になりにくい乳がんに関する最近の動向が報告されています。
化学療法の対象になりにくいという意味は、タイトルにあるように、
通常の乳がんの化学療法が攻撃対象としているがん細胞中の蛋白質の存在が、普通の細胞とそれほど変わらないという場合です。
通常の乳がんでは、がん細胞にのみ過剰に存在しているという蛋白質があることが分かっており、それを攻撃する薬剤が抗がん剤として使用されています。
タイトル中の、トリプルネガティブというのは、3つの攻撃対象となる蛋白質が存在しない乳がんという意味ですので、通常の乳がんの抗がん剤が効きにくいことが想像できるかと思います。

その特異な乳がんの発生と、ストレスの関連についての考察もあります。社会的に隔絶されていることは、乳がんの引き金になる可能性があるとのことです。

現時点では、この特異な乳がんには、がん細胞が増えるために必要な栄養を得るために作る血管を作らせなくする薬剤(血管新生阻害剤)や、通常の乳がんにも効果の高い、白金系の抗がん剤を使って、臨床試験が行われているそうで、また今後その結果が報告されると思います。

以下、記事の抜粋です。



若いアフリカ系米国人女性に偏って見られるある種類の乳癌の発症頻度の増加が、最近ヒスパニック系女性でも見られるようになってきている。この乳癌は「トリプルネガティブ(三重陰性)」乳癌と呼ばれるが、この癌細胞は、エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体、ヒト上皮増殖因子受容体2(HER2)を欠如しているため、これらの受容体を標的とするタモキシフェンまたはトラスツズマブといった薬剤によって制御することができず、通常の乳癌患者に用いられる効果的な治療の選択肢を用いることができない。


トリプルネガティブ乳癌は主として、「基底細胞様(basal-like)」と呼ばれる分子サブタイプによって構成されている。患者が有する乳癌の異なる分子サブタイプは、現在では遺伝子発現プロファイリングによって確認することができる。


乳癌の分子サブタイプに米国民の間で偏りがあるかもしれない、という最初の示唆は数年前に遡り、2006年にカロライナ乳癌試験(CBCS)によって、閉経後のアフリカ系米国人女性の14%、および年齢を問わない非アフリカ系米国人女性の16%と比較すると、乳癌と診断された閉経前のアフリカ系米国人女性の39%が「基底細胞様 (basal-like)」乳癌を有することが示された。公衆衛生研究所カリフォルニアがん登録部門による2007年始めに行われた研究によると、若いアフリカ系米国人女性のトリプルネガティブ乳癌発症率が他の人種より高いこと、およびヒスパニック系女性においても、小規模だが顕著な有病率の増加が確認された。


研究者らは、さまざまな人種および民族集団の中で分子サブタイプがなぜ偏っているのか、という複雑な問題に答えようと現在試みている。ノースカロライナ大学乳癌センターの医長であり、CBCS論文の主執筆者でもあるLisa Carey医師は、「乳癌にサブタイプが存在することを認識したなら」、「乳癌の原因が何かと問うことを止めて、何が異なるサブタイプの原因となっているのか、ということが問題とすべき疑問点である」と言及している。


看護師健康調査(Nurses Health Study)、女性の健康イニシアチブおよび複数の小規模研究による興味深いデータによって、乳癌のサブタイプが異なれば、それらに対する危険因子もそれぞれ異なる可能性があることが示唆されている。CBCSおよびポーランドで実施された大規模な乳癌の集団症例コントロール試験のフォローアップ結果によって、基底細胞様(basal-like)乳癌の潜在的な危険因子として、ウエスト・身長比が高いこと、幼児期から過剰体重であること、妊娠後授乳経験が無いこと、母乳抑制剤の使用およびその他様々な因子が確認された。


シカゴ大学の総合医療格差研究センター(CIHDR)所長であるDr.Sarah Gehlert氏が率いる研究者チームは、ストレスおよび社会的隔離が乳癌発生の原因となるか否かを判断するために、シカゴに住むアフリカ系米国人女性の集団を対象にして、社会環境(犯罪を含む)、社会的隔離の一因となるその他の地域因子、報告されたストレス認識度およびストレスへの反応に関連するホルモンである唾液コルチゾールについて観察する、多くの専門分野にわたる独自の研究を開始したところである。同氏は、「この研究は完全に統合化されたモデルである」、と説明した。


「我々は自分たちが行った動物実験によって、腫瘍成長において、社会的隔離は非常に重要な機構であると認識した」、とDr.Gehlert氏は述べた。また、「犯罪が多発する地域で不安を抱えて暮らし、そのストレス処理を容易にする多くのサポートを地域から得ることができずにいる女性は、散在的な突然変異をより発生する傾向があり、『予後が悪い』乳癌を発症するかもしれないというのが研究仮説である」と同氏は説明した。


この統合化モデルの重要な部分は、参加者から腫瘍組織を収集したことである。既に、本研究の中間結果によって、高いストレスが報告された女性の腫瘍からは、グルココルチコイド受容体が発見されている。これはストレス反応が変化することによって、アポトーシスが失敗する一因となり、その結果、腫瘍成長につながる可能性があることを示している。


収集された組織は、シカゴ大学の医学・人類遺伝子学講座の教授であり、CIHDRの4人のプロジェクトリーダーの1人であるDr.Olufunmilayo Olopade氏によって分析される予定である。Dr.Olopade氏によるナイジェリアおよびセネガルに住むアフリカ女性を対象とした以前の研究では、アフリカ系米国人女性よりもさらに、エストロゲン(受容体)陰性乳癌の罹患率がが高いことが示されている。同氏の研究室では、CIHDRによって研究されているトリプルネガティブ乳癌で見られる偏りがBRCA1 および BRCA2に類似した遺伝子変異に起因する可能性があるか否かを検討するため、深く研究に関わっている。


ヒスパニック系住民でのトリプルネガティブ乳癌の影響をより理解すべく、米国全域でも現在研究が始められている。テキサス大学MDアンダーソン癌研究所の疫学講座教授であるDr.Melissa Bondy氏は、「このトリプルネガティブ現象およびメキシコ系アメリカ人も同様の『発現率の差』に直面しているのかということを懸念している」と説明した。また、Dr.Bondy氏と同僚らはテキサス州およびアリゾナ州に住むメキシコ系アメリカ人女性およびメキシコ北部およびグアダラハラ州出身のメキシコ女性を対象にして、トリプルネガティブ乳癌の危険因子を調査する研究を始めている。


これらのトリプルネガティブ乳癌の集団でのスクを減少させる手助けする方法を見つけ出すこと、および従来の手術、放射線治療および化学療法に限定されるトリプルネガティブ乳癌に対する新たな治療の選択肢を開発することが、研究者らにとって次のステップである。


「カロライナ乳癌試験の本質は、集団ごとの異なるサブタイプの発現率、およびこれらに対する試験をデザインするために臨床関連性を見つけ出すことであった」、とDr.Carey氏は述べた。


Dr.Carey氏によるチームおよびその他の米国に存在するチームは現在、トリプルネガティブ乳癌の治療法を検討する大規模多施設臨床試験に参加している。これらの試験で検討されている投薬レジメンには、血管新生阻害剤であるベバシズマブの術前投与、エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体、ヒト上皮増殖因子受容体2(HER2)によって引き起こされるもの以外の細胞内シグナル伝達経路を干渉する標的薬、およびトリプルネガティブに有効と考えられる白金系化学療法薬が含まれる。

海外癌医療情報リファレンス

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進行結腸直腸癌治療に、より柔軟な対応が示唆される
進行性の結腸直腸がんの化学療法についての報告です。
このがんへの化学療法は、単剤での投与が行われていますが、
そうではなくて、複数の薬剤を併用した方が、奏効率や無増悪生存率も高くなる可能性があるということを示唆しています。
結腸直腸がんには、分子標的薬といわれる、がん細胞に過剰に存在する蛋白質のみを攻撃する薬剤も開発されてきていますので、これからさらに化学療法の有効性が高まっていくと思われる研究報告でした。

以下、記事の抜粋です。


欧州で行われた2つの新規大規模臨床試験の結果が、進行結腸直腸癌患者、とりわけ主に緩和目的で治療を行う患者の初期治療に関する従来の考え方に疑問を投げかけていると、両試験の指導者らは語る。


Lancet誌6月14日号に掲載された両試験の結果によれば、この患者群に一次治療として行うフルオロウラシルあるいはカペシタビン単独投与には、欧米で一般的に推奨されている2剤併用化学療法と同等の有効性があり、毒性がより少ない可能性があることが示唆されている。


しかし、米国や諸外国において結腸直腸癌治療の第一線にある専門家たちは、この結果を過大解釈することに注意をうながし、併用化学療法を今後も大部分の進行期患者に対する標準的1次治療とすべきだと主張した。


いずれの試験においても、一次治療として単剤を用いた後に異なる化学療法薬へ切り替える逐次、または段階的アプローチと呼ばれるレジメンと、同患者群で有効性が示されている併用レジメンを行った患者間の全生存期間に統計学的有意差はみられなかった。